2019年度 大気科学演習１

Unix コマンド

Unix コマンドはたくさんありますが，頻繁に使うものはそんなに多くありません．頻繁に使ういくつかのコマンドを覚えておけば，だいたいの用は足ります．

• コマンド入力の約束
  • 大文字と小文字は区別する
  • コマンド入力の最後にエンターキーを押す
  • コマンドと引数の間には空白文字を入れる
  • 引数と引数の間にも空白文字を入れる
• 引数
  • コマンドとセットにして入力するコマンド以外の文字のことを引数と呼ぶ
  • オプション
    • コマンドの動作を変化させる．"-"に続けて英文字を入れることで指定することが多い．
  • ファイル名
    • 操作する対象となるファイルを指定する．通常は相対パスと絶対パスのどちらかで指定する．
• manコマンド
  • man は Unix のコマンドマニュアルを表示するコマンド．コマンドの動作や引数の指定方法について知りたいときは man コマンドを使う

注意事項

• 計算機への入力は正しくおこなう
  • ミスタイプをすれば必ず失敗する．
  • 計算機は融通が利きません．あなたが入力した通りに応答します．
  • 空白には意味があります．勝手に足したり引いたりしてはいけません．
• 作業したら確認する
  • 簡単に確認できるなら，すぐ確認する．
• メッセージを読みましょう
  • 計算機がメッセージを表示したときは，メッセージを読む努力をしてください．
  • メッセージを読むことで，自分が意図した通りに動作したかどうかの確認をすることができる場合があります．
  • 何が書いてあるかわからないときは，TAを呼んでください．資源(TAなどの人的資源を含む)を正しく活用してください．

実習

カレントディレクトリ

次のコマンドでカレントディレクトリが表示される

$ pwd

ディレクトリの移動

ディレクトリの移動には cd コマンドを使う

行き先は相対パスで指定してもよいし，絶対パスで指定してもよい．行き先の指定を省略するとホームディレクトリに移動する．

$ cd

上のコマンドを打った後にカレントディレクトリを表示すれば，自分のホームディレクトリが表示されるはず．

$ pwd

ホームディレクトリはユーザによって違う．ユーザ名が tako であるユーザのホームディレクトリは /home/tako である． ホームディレクトリのひとつ上のディレクトリに移動するには

$ cd ..

移動できたかどうか pwd コマンドを使って確かめてみる．

$ pwd

ファイルの一覧を表示する

ディレクトリにあるファイルの一覧を表示するには ls コマンドを使う

$ ls

カレントディレクトリにあるファイルの一覧が表示される(ファイルがない時は何も表示されない)

ディレクトリを指定すると，指定したディレクトリにあるファイルの一覧が表示される

$ ls /home

ディレクトリの作成

ディレクトリの作成には mkdir コマンドを使う．

ホームディレクトリに，この実習で使うディレクトリを作成してみる． まずホームディレクトリに移動．

$ cd

次に，ホームディレクトリにあるファイルの一覧を表示する．

$ ls

同一ディレクトリ内に同じ名前のファイル(ディレクトリを含む)を作ることはできない．

作業用のディレクトリを作成する． ディレクトリの名前は好きなものを使ってよい． 以下の例では work という名前のディレクトリが作成される．

$ mkdir work

作成されたかどうか確認してみる．

$ ls

ディレクトリはどこにでも作成することができるわけではない．パーミッションで書き込み許可がおりているディレクトリでのみ，ディレクトリを作成することができる．例えば /home は，通常のユーザは書き込み許可されていない．したがって /home で $ mkdir work と打てば　Permission denied と言われる(ディレクトリは作成されない)．作成できないけど，試してみる

$ cd /home
$ mkdir tako
mkdir: cannot create directory '/home/tako': Permission denied

作業用ディレクトリへの移動

$ cd
$ cd work

(上の work はそれぞれが作成したディレクトリに置き換える)． ちゃんと移動できたか確認

$ pwd

ファイルを作ってみる

echo コマンドを使ってファイルを作ってみる． 　$ echo maguro > sushi.txt このコマンドの例では，sushi.txt という名前のファイルが作成され，その中に maguro が書き込まれる．

たくさん書き込むこともできる．

$ echo hotate tsubu hokki > kai.txt

cat コマンドでファイルの中身を表示する

$ cat sushi.txt

この例では sushi.txt という名前のファイルの中身が表示される．

ファイルのコピーを作成する

コピーの作成は cp コマンドを使う．

$ cp sushi.txt kirai.txt

sushi.txt と同じ中身を持ったファイル kirai.txt が作成される． ファイルのコピーができたことを確認する． まずファイル kirai.txt が作成されたかどうかの確認．

$ ls

次にファイルの中身の確認．

$ cat kirai.txt

ファイルの名前の変更　

mv コマンドを使ってファイル名を変更する．

$ mv kirai.txt suki.txt

ファイル名が変更されたかどうか確認．

$ ls

kirai.txt がなくなって，suki.txt があればよい． ファイルの中身を表示して kirai.txt が suki.txt に変更されたことを確認する．

$ cat suki.txt

ファイルの削除

rm コマンドを使うとファイルを削除できる．

$ rm sushi.txt

削除されたかどうかの確認．

$ ls

sushi.txt がなくなっていればＯＫ．

ディレクトリの削除

ディレクトリを削除するときは，rmdir コマンドを使う． ためしにディレクトリを作って，削除してみる．

$ cd
$ mkdir wasabi
$ ls
$ rmdir wasabi
$ ls

ディレクトリにファイルがあると，ディレクトリを削除することはできない．ディレクトリを削除するときは，まずディレクトリにあるファイルを全て削除してから，ディレクトリを削除する． これもためしてみる．

$ cd
$ mkdir norimaki
$ ls
$ cd norimaki
$ echo kappa tekka kanpyo > hosomaki
$ ls
$ cd ..
$ pwd
$ rmdir norimaki

そうすると

rmdir: failed to remove 'norimaki': Directory not empty

これは，ディレクトリ norimaki は空じゃないので削除することに失敗した，と言っている．

$ ls

消えてないことを確認する．

ディレクトリにあるファイルも含めてまるごと削除するときは，rm に -r のオプションをつける．

$ rm -r norimaki

消えたことを確認する

$ ls