小惑星 (3200) Phaethon による恒星食を観測するキャンペーンに参加しました.
各観測地点の緯度・経度を考慮して並べ替えをおこない,掩蔽が生じた時刻(開始と終了)を表示することで,小惑星 (3200) Phaethon の形が影絵のように浮かび上がりました.
今回のキャンペーン観測で得られた結果をまとめた図(Credit: Phaethon観測チーム2022).整約は早水氏による.
はしもとは茂木遥平さん(北海道大学)と倶知安で観測しました.
取得したデータから生成した動画(約3.5秒間を再生速度0.5倍で繰り返し再生)
動画を見ると,真ん中に写っている2つの星のうち左側にある星が,一瞬ですが見えなくなる瞬間があります.
これは,恒星の前を小惑星が横切って,恒星の光が隠されたことで生じています.
各フレームに写っている星の明るさを測って,明るさの時間変化を図にしたものが以下になります.
2021年10月21日14:32:15-14:32:18(UT)のライトカーブ
各フレームの撮影時刻から,倶知安で観測された食(小惑星Phaethonが恒星を隠す)の時刻は23時32分16.318秒から23時32分16.496秒であったことがわかりました.
また,観測時のPhaethonの天球上における移動速度と食の継続時間から,観測された弦の長さ
4.0 km と求まりました.