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とある地学の観測気球S

強制通風式日除けの性能評価
日向で強制通風式日除けとアスマン式通風乾湿計と並べて計測をおこなった.

気圧


緑:2014年式強制通風式日除けの中に入れた「おんどとり」が測定した気圧
赤:2013年式牛乳パック日除けの中に入れた「おんどとり」が測定した気圧

気温


青:アスマン式通風乾湿計で測定した気温
緑:2014年式強制通風式日除けの中に入れた「おんどとり」が測定した気温
赤:2013年式牛乳パック日除けの中に入れた「おんどとり」が測定した気温

 15:40過ぎを境に気温が変化しているのは,空調の効いた室内においてあった「おんどとり」を外に出したためである.外は気温が高いため測定される温度は上昇したが,測器の熱慣性のため気温の測定が落ち着くまでに15分程度の時間がかかっている.強制通風している「おんどとり」(緑)は自然通風の「おんどとり」(赤)に比べると,周囲の気温に馴染むまでの時間が少し短いように見える.これは強制通風によって熱交換がよくなったためと考えられる.
 アスマン式通風乾湿計で測定した気温(青)と強制通風している「おんどとり」(緑)が測定した気温ははほぼ一致した.これらの気温はアメダス(観測地点:岡山)で測定された気温とも1度程度以内で一致した.強制通風することでほぼ正しい気温が測定できるようになったものと推測される.
 一方で,自然通風の「おんどとり」(赤)が測定した気温は,アスマン式通風乾湿計(青),強制通風した「おんどとり」(緑)よりも2〜3度程度高い温度となった.自然通風では十分に通風されず,日射によって日除けの中の温度が上がってしまった影響が出たものと考えられる.


Last Updated: 2014/10/29, Since: 2014/08/21.
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